『外国語が話せるようになる』 = 『あるメッセージとそれを表す外国語を結びつけること』 です。
例えば、英語を聞いたり読んだりする時に、そのメッセージの意味を理解できなければ、
つまり、言い回しの回路 =『母国語とターゲット言語』の結び付きが脳内で作成されないのです。
それは、まるで馬の耳に念仏のようです。
もし仮に、海外に住んで、現地の友人達のパーティに毎日よばれて、
毎日2~3時間、英語を母国語とするネイティブの人と
会話をするということを10年間続けたとしても、英語を話せるようにはならないのです。
海外生活をされた経験のある方なら、このことは身に染みてよくわかると思います。
英和辞典を使って英語を読み進めていく学習法、
または、ネイティブの先生が英語で話すのをシャワーのように聞き続けるとか、
また、正しい言い方を完全な文章の形でインプットしたことがないのに、
勇気を出して話す練習をいくらしたところで、
ある言い回しを、一つの完結した文の完全な形でインプットしたことがないのに、
完全な形で自分の口から出てくるわけはありません。
長年にわたって、日本に広く普及している英語教育に弱点があるとすれば、
単語や文法の決まりの知識を破片のようなものをインプットすることに時間を費やしてしまうことです。
いざ、話そうとするときには、自己流で、単語と文法を組み合わせようとしてしまうので、
日本語と同じ順番で単語が並んでしまうのです。
口から出てくるのは、いつもブロークンな英語になってしまい、
日英変換する能力、すなわち、『話すことができる』ようにはなかなかならないのはそのためです。